Perahera Festival
ペラヘラ祭

8 世紀以上に渡りインドで大切に保管されていた仏歯は、当時インドを支配していたグハシヴァ王(Guhasiva)の義理の息子と娘であるダンタ(Danta)とヘママラ(Hemamala)によって秘密裏にスリランカにもたらされました。ダンタとヘママラはその旅の途中、様々な困難にぶつかりますが、仏歯の神秘的な力により困難を乗り越えることができたとされています。

スリランカの最古の都市アヌラーダプラにもたらされた仏歯は、グハシヴァ王の友人であったスリランカのマハセナ王(Mahasena)の敬虔な仏教徒である息子スリ・メガヤンナ王子(Sri Meghayanna)により迎えられました。

仏歯は紀元前3 世紀アヌラーダプラに建設された寺院に納められます。しかし、他の地域からやってくる侵略者たちから守るためにその後ポロンナルワの他、さまざまな都市へと仏歯は譲渡されていきます。仏歯がもたらされた都市では、それぞれ特別な寺院が建てられて行き、最後にキャンディの仏歯寺へと通じていきます。

この長い歴史の間に、仏歯は仏陀の象徴として大切にされ、この仏歯を崇めるためにスリランカでは様々な習慣やお祭りが生まれてきました。キャンディにて毎年開催されるペラヘラ祭りもその1 つです。仏歯はめぐみの雨をもたらすとされており、仏歯が奉納されたアヌラーダプラやポロンナルワは仏歯の神秘的な力により、雨がもたらされ発展してきたとされています。ペラヘラ祭りが、雨季がはじまる8 月の満月の日(エサラ・ポーヤ)に行われるのは、この言い伝えからとされています。

エサラ・ペラヘラについて

キャンディーはシンハラ王朝最後の首都であり、仏陀の歯の遺品が納められた寺院があることから世界中の仏教徒から聖地として崇拝され賛美される場所です。

現在見ることのできるキャンディーのエサラ・ペラヘラの歴史は、キルティ・スリ・ラージャシンハ王(1747-1780)の時代までさかのぼり、島の歴史によると、この頃にはすでに大規模な行進とお祭りが行われていたとされ、現在のペラヘラの起源となったのではないかとされています。

エサラ・ペラヘラは、スリランカ最大のお祭りで、島の仏教徒たちにとって最も神聖なキャンディの地で7月または8月に行われています。

華麗な歴史的このイベントは、神聖な仏歯への敬意を表すため10日間によって行われます。派手な衣装をまとったたくさんの象たち、キャンディー王朝時代の儀礼のための服装をまとったキャンディーの重役たち、何百人ものドラマーとダンサーが参加し、他に類を見ないスペクタクルが繰り広げられます。

行列で最も目を見張るのは、仏歯の入った宝庫に傘をさし、花を捧げたり、うちわで仰いだりする象乗りたちを乗せた2ひきの象を伴って、巨大な牙をもつ象が仏歯を入れた宝庫を荘厳に運ぶ姿です。

ペラヘラ祭りはキャンディのみならず、ベランウィラ(Bellanwila)、コッテ(Kotte)、ナワガムワ(Nawagamuwa)、キャンディ近郊のハングランケタ(Hanguranketa)、ガラダデニヤ(Gadaladeniya)、エンベッカ(Embekke)、ランカティラカ(Lankatilleke)、バドゥッラ(Badulla)、マヒヤンガラ(Mahiyangana)などその他の地域でも開催されます。

最も良く知られるスリランカのペラヘラ祭りはスリランカの古都キャンディにて10日間に渡り開催される大規模なお祭りです。ペラヘラは「行列」を意味し、キャンディアンダンスをはじめとしたスリランカの様々な伝統舞踊を一度にご観賞いただけるほか、40 頭から100 頭の着飾った象たちもこのお祭りに参加します。

10 日間に渡るペラヘラ祭りは、5 日間ごとに区切られています。前半はクンバル・ペラヘラ、後半はランドリ・ペラヘラ、最終日はデイ・ペラヘラと呼ばれています。

ランドリ・ペラヘラが一番大きなお祭りとなっており、ランドリ・ペラヘラの最終日が最大のお祭りとなります。デイ・ペラヘラはお祭りの終焉として、キャンディ市内ではなく、キャンディから少し離れたゲタンベと呼ばれるマハウェリ河沿いの町で開催されます。

クンバル・ペラヘラとランドリ・ペラヘラは、午後8 時頃、仏歯寺から上がる花火の合図でスタートします。ペラヘラ祭り期間中、キャンディ市内は午後6 時以降通行止めとなります。終了時間は大体夜11 時となりますがパレードの進み具合によっては早く終わることも、延長する場合もございます。また外国人旅行者、スリランカの国内旅行者で大変混雑するため、パレード中の移動などはほとんど行えません。

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その他のペラヘラ

8月に行われるエサラ・ペラヘラだけではなく、1月にはコロンボから1時間程の街ケラニヤにて満月の日を最終日に2日間に渡ってペラヘラ祭りが開催されます。その他、2月にはコロンボ市内にてやはり満月の日を最終日に2日間に渡って大規模なペラヘラ祭りが開催されます。

ペラヘラ鑑賞について

キャンディーやコロンボでのペラヘラ祭りには快適にお祭りを観賞できるよう、背もたれのあるプラスチックの椅子を並べた即席の鑑賞席が設けられます。現地の方も含め外国人旅行者の多くはこの鑑賞席を事前に予約し鑑賞される方がほとんどです。

キャンディー市内で開催されるエサラペラヘラは仏歯寺を出発地点として毎年ルートが変わります。また開催期間10日間全く同じルートを通るわけではなく、日によってルートが変わります。